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噛むと痛い… #2

執筆者の写真: Akihiro AndoAkihiro Ando

通常は、根管治療(根の治療)が終了すると、 根の中に支柱(土台)を立てて、 最終的な歯の被せ物を作ることになります。 (歯を削る量が少なくて済むときは、別の方法をとる場合もあります) しかし、噛んだ時の痛み(咬合時痛)が残っている状況では、 その治療を進めることができません。 なぜなら、まだ痛みが残っているということは、 感染や炎症が除去しきれていない可能性が考えられるからです。 感染が除去(コントロール)できていない状況で歯の治療を進めたとしても、 いつか感染がまた広がって、再治療が必要となってしまう場合があります。 再治療のためには、せっかく建てた土台や被せ物を外さなくてはなりません。 つまり、そのためにかけたお金が無駄になってしまいます。 特に、自由診療(保険外)で最終的な被せ物を入れた場合、 少なくとも数万円の費用がかかったはずです。




ですので、痛みが残っている場合は、 「仮封や仮歯のまま様子を見る」という判断をすることがあります。 それならば、再治療が必要となったとしても、 まだ高額な被せ物を入れる前ですし、 簡単に外して再治療に取り掛かることができるからです。 しかし、仮封や仮歯にも問題があります。 仮封の段階では、まだそこそこ隙間が空いている状態なので、 そこから再度、細菌が侵入してしまう危険性があります。 せっかく炎症の原因となっていた菌を除菌したのに、 根管が再感染してしまうと、やはり再度除菌をしなくてはなりません。 仮歯の段階まで治療が進めば、根の中の再感染のリスクは低くなります。 しかし、仮歯はプラスチックでできているので 変色したり、すり減りやすかったり 食事中に外れてしまうこともあります。 特にガムは仮歯にくっつきやすいので、ご法度です。 外れてしまったら、また歯医者さんに行って 付け直してもらわないといけません。 仮歯は外すことができるように作られているので、当然のことですが、 できれば早く仮歯から、最終的な被せ物に治療を進めたいところです。 「まだ痛みが残っているということは、  感染や炎症が除去しきれていない可能性が考えられるからです。」 と前述しましたが、感染や炎症が残っていなくても、 根の治療(根管治療)が終わった後に、咬合時痛が残る場合があります。 「感染や炎症が残っている」というのが一般的な原因であることは確かです。 しかし、それが咬合時痛の「唯一の原因」というわけではありません。 もしも、感染や炎症が咬合時痛の原因でなければ、 根管治療のやり直し(再根管治療)が必要となる可能性は低いです。 その場合、歯の治療は通常通り進めながら、 咬合時痛に対しては、別のアプローチで対処をする場合があります。 根管治療の専門医は、「歯の感染除去」のスペシャリストですが、 感染が無いのに痛みを訴えている場合は、我々、口腔顔面痛専門医の出番です。 この先の記事で、「炎症以外の痛みの原因」や どのように治療を進めていくかなどを解説していきたいと思います。



根管治療後も、歯の痛みが続いている場合は、当院までご相談ください。

あんどう歯科口腔外科:www.ando-pain.jp

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