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噛むと痛い… #3

執筆者の写真: Akihiro AndoAkihiro Ando

当院を訪れる患者さんが、よく疑問に感じていること。 『歯の神経を取ったのに、なぜまだ噛むと痛むの?』 神経が無いはずなのに、痛むのは不思議ですよね。 神経の取り残しがあるのではないか?と考えてしまう方もいらっしゃいます。 まっとうな疑問だと思います。 「歯の神経を取る」処置を、専門的には「抜髄(根管治療)」と言います。 すでに抜髄した歯を、再度治療する場合は「再根管治療」と呼びます。 歯の中に入っている「歯髄」という組織(神経、血管、その他細胞などが含まれる)を 根尖孔という歯の尖端(神経や血管が歯の中に入っていく入口)のところで切断して 取り去る処置を抜髄と呼びます。 この処置を行うと、熱いものや冷たいものが「キーン」と沁みて痛む症状や 何もしなくても「ズキズキ」痛む症状などが、一般的には楽になります。 なぜなら、この痛みは、歯髄の中に分布している神経が反応して感じる痛みだからです。 しかし、「噛むと痛む」という症状(咬合時痛)は、話が別です。


(噛むと痛い… #1 参照) 咬合時痛を感じ取る神経は、歯の外側に存在する「歯根膜」に分布しています。 歯根膜には「圧受容器」という「食感」を伝えるための神経(レセプター)が存在します。 この神経は、歯の外側に分布しているので、歯髄を取ったとしても残ります。


神経を取った歯でも、噛んだら「硬いものを噛んでるな、柔らかいものを噛んでるな」 という感覚がわかるはずです。 歯を、指でコンコンと叩いてみると、歯が叩かれているという感覚がわかるはずです。 なぜかというと、歯髄は無くなっているけれども、 歯根膜に分布している神経は残っているからです。 『歯の神経を取ったのに、なぜまだ噛むと痛むの?』 なぜかというと、歯の神経を取るというのは、歯の中の神経を取るという行為です。 歯の外側(歯根膜、歯槽骨、歯肉)には、まだ神経が残っています。 噛んだ時の刺激(痛み)は、歯の外に分布している神経が感じ取る感覚なので 歯の神経(歯髄)を取ったとしても、症状が残る場合があります。 もちろん、歯髄を取ることで、噛んだ時の痛みが改善することもあります。 逆に、歯髄をとっても、噛んだ時の痛みが改善しないこともあります。 この詳細について、今後の記事で解説を続けていきたいとおもいます。 原因不明の痛み、治療後も続く痛みにお困りの場合は、当院までご相談ください。 あんどう歯科口腔外科:www.ando-pain.jp #非歯原性歯痛 #原因不明の痛み #神経障害性疼痛 #口腔顔面痛 #口腔内科 #あんどう歯科口腔外科 #nonodontogenicpain #orofacialpain #YouTubeチャンネル #安藤彰啓

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